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こんな感じ(自称「半農半活動」)で生息しています。
① 可能な限り自給自足(とりあえず家庭菜園と年収100万円程度の生活)
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半農半X とBライフにインスパイアされました。

死なない以上は、子孫と環境に負の遺産を残さないように生きれればと考えています。
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読書『消える?年功賃金』 [読書]

消える?年功賃金『消える?年功賃金』

編  集:週刊東洋経済編集部
発売日:2015年09月25日
出版社:東洋経済新報社

内容説明
「『働かないおじさん』は給料ばかり高い」と、叩かれることも多い年功賃金制度が、日本企業から消えつつある。しかし変わって登場した「成果主義」も成功したとは言えない。次に登場したのが「役割給」だ。
 日本の賃金制度はどこへ向かうのか? 電機業界の事例や海外の報酬制度、「アジア年収データ全比較」などから、日本の会社の将来を見ていこう!


●●目次●●
成果主義が総崩れしたワケ
40代以上は賃金がフラット化
海外のジョブ型雇用慣行の採用、報酬の仕組みを全公開
ブラック企業の特徴は、日本型と欧米型の混用にあり
電機業界に見る人事改革のうねり
外資はどうしているか?
18職務 アジア年収データ全比較
誤解だらけの「残業代ゼロ法案」
Interview 「『残業代ゼロ』と考えるのは間違っている」大内伸哉/神戸大学教授
Interview 「多様な働き方を導入しないと世界との競争に負ける」橘・フクシマ・咲江/経済同友会前副代表幹事

そもそも年功賃金なんて縁のない私ですが、賃金の仕組みを知りたくて読んでみました。
目次中の青字コンテンツを特にピックアップ
以下、まとめと雑感等です。

①賃金形態について 
1「属人基準賃金」:日本の正社員以外ほとんど見られない(世界の賃金形態の中でごく少数)。
社員が持つ属性(年齢・勤続年数・学歴・性別、「職務遂行能力」等を基準として支払う。
「年功給」や「職能給」

2「職務基準賃金」:欧米等海外や日本の非正社員(多数派)。職務を基準として支払う。2-1「職務価値給」(2中の多数派)と2-2「職務成果給」(同少数派)に大別

2-1「職務価値給」職務の価値(難易度等に応じて、ある時間単位の賃金額で表現)を決め、この価値を基準として賃金を支払う。
「職務給」「職務価値給の労働協約賃金」「時間単位給」がある。

「職務給」「職務価値給」で最も重要な形態で、職務分析・職務評価で価値を決定し、賃金額をつける。この賃金額に幅を持たせて(幅のどこに位置するは人事評価で決定)支払うのが「範囲レート職務給」(欧米諸国のホワイトカラーで最も普通)

まとめると、世界でポピュラーな賃金形態は
「職務基準賃金」中の「職務価値給」中の「職務給」中の「範囲レート職務給」のよう。
※左から右に、上位から下位のカテゴリーを表す。

日本経営者団体連盟が提唱する賃金制度:
  生産労働者正社員は「範囲レート職務給」
  ホワイトカラー正社員は「役割給」

「役割給」:「役割=職務+職責」を基準に支払う。
       「職務給」に、職責(会社への「忠誠心」)を加味
       「範囲レート職務給」に近づく意味を持つ。

「属人基準賃金」は企業の高度成長の持続が必要条件だが、この条件が無くなったことが、90年代以降の賃金制度改革の原因だとのこと。
そして、日本企業が当面目指す賃金体系は、多数派の「範囲レート職務給」だという。

②海外の雇用慣行について
・何事も職務を基準に決定
・ベースとなるのが「職務記述書」
「職務記述書」:ポジション(職務名)と、ポジションに求められる職務内容をリストアップ
・採用は「雇用契約書」の他に、「職務記述書」へのサインが必要
参考:外国人従業員及び海外人事にとって、職務内容記述書が重要な理由 

・職務を基準とした海外の賃金(職務給」)の設定方法
 「職務記述書」に列挙された職務内容について
  1.職務遂行で必要な知識やスキルのレベル
  2.問題解決のレベル
  3.達成すべき成果の大きさ
  という視点で職務を評価し数値化(ジョブサイズ)
   →ジョブサイズを基に職務等級を決定
   →この等級における一定範囲の中で賃金額を設定
 例:ジョブサイズ(879~735)
  →グレード7
  →該当ポジション(人事課長・経理課長)
  →950~700万円の範囲内で決定

③雇用・賃金決定方法について違いをまとめると
日本
社員(正社員)をさまざまな職務に就かせ、社員の能力を育成
現在の職務がなくなっても配置転換を繰り返して雇用を継続(業務の無限性と終身雇用がセット)
このため、職務ごとでなく年功で賃金を設定し、処遇も配転による昇格で引き上げることがほとんど
→業務量や職務の評価方法が不明であるため、労働時間が無限定になり、ノルマも無限に課せられることに。

欧米等の海外
欧米の「職務給」では、職務の内容や評価方法が決められているので、業務内容が有限
また、海外では職務ごとに市場価値に基づく企業横断的な賃金相場があり、ストックオプションなどインセンティブ型報酬の構成比も高い。

④私の雑感
そもそも終身雇用を維持できる体力が企業にない(又は労働運動で認めさせる力量がない)のだから、無理やり終身雇用を維持しようとすると、労働条件の悪化と引き換えることにしかならないのでは?

それなら、職務も賃金も明確な「範囲レート職務給」の普及により「同一労働同一賃金」を実現して、同一職務がある他の企業への転職を容易にした方が、特定企業に依存することなく働けるように思えます。

また、雇用のミスマッチもだいぶ減少するのではないでしょうか?

⑤私のパート先(ダブルワークなので二つ)ではどうか?
①ホテル客室清掃

「職務記述書」はないが、単純労働なので職務内容は明白
賃  金:ベッド一台○円又は一部屋△円の歩合制
業 務 量:その日のアウトした部屋を全て清掃すれば終わり(一人当たりのノルマはなし。仕事が早い者がより多く清掃し、より多く賃金をもらう。遅い者はその逆)
→職務・賃金内容ともに分かりやすい。
よほど人手が不足しない限りは長時間労働にはならない(逆に、歩合制ゆえにパートの間で競争が起き、予定より早く終了することの方が多い)。

②マンション管理員
「職務記述書」はないが、雇用契約書に職務内容が例示
賃  金:時給制
業 務 量:原則○時~△時(残業は突発自体(水漏れ等)がある時のみ)。その日のノルマなどはく、当日中に終らなかった業務はたいがい次の日に持ち越しても問題がないので、長時間労働にはならない。
→職務・賃金内容ともに分かりやすい。

賃金については
①は「職務成果給」で
②は「職務価値給」に近いようです
雇用期間に関しては
①は雇用契約書に明示しておらず実質いつでもクビ(失敗が多い人は容赦なくクビ ※労基法違反の解雇と思われます。)
②は雇用期間は1年間で更新ありというもの
なので、一年先ですらどうなるかは見通せません(>_<;)

しかし、正社員のように、配置転換の度に様々なスキルを磨いたり、リストラされないようにノルマを達成しないといけなかったり、出世競争したりといった苦役はありません(^^)

私自身は、ほんの一時正規雇用の職に就いていましたが、そのような「苦役」と賃金を天秤にかけて、「苦役」の方が過重すぎると感じたのもあって、今の生活に落ち着きましたヽ(=´▽`=)ノ

関連記事
半農半活動への道のり-年収100万・週休4日以上 自由を求めてギリギリの選択-③ 
報告「働きすぎ社会の論理と心理」


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コメント 4

ちょうそう

  賃金制度ですか。資格試験受験時代に大まかな概要を勉強しましたが、今は忘れてしまいましたね。年功賃金は会社に社員を定年までつなぎ止める必要があれば有効なんでしょうが、体力のある会社でないとこの制度を採用するのはなかなかは難しいのでしょうね。

  私のアルバイト先は、最近職務評価によって時給を改変する制度を導入しましたが、上手くいくかどうかは未知数です。

  私も天秤に掛けた結果、フリーターになりました、汗。私が正社員として勤務した職場は、私から見て何かしら不祥事に繋がりそうな問題を抱えていました。屁垂れな私は不祥事が発生したら精神的に耐えられるか自信がありませんでしたので。不祥事があってもフリーターなら幾分気が楽です。
by ちょうそう (2016-01-03 18:37) 

hnhk

ちょうそう さん

学生の頃に、バイトしていたレストランでは、二週間ごとに勤務評定を出していました。
そして、数十人のバイトを評価順に一覧表に貼り出し、それに基づいて賃金を決めていました。
20年ぐらい前の話ですが、ブラックバイトの走りのように思えます。

不祥事の発生を恐れて正社員を辞めたとのことですが、大正解ではないでしょうか。
地雷を踏む前に退職できてよかったですね(^^)
by hnhk (2016-01-06 13:57) 

そこそこヤル男

いつも楽しく拝見させていただいています。

以前の記事で、ばたおさんがミスターオクレに似ているというのがありましたが、『もりやすバンバンビガロ』の間違いではないでしょうか?

今後ともよろしくお願いいたします。
by そこそこヤル男 (2016-02-06 21:23) 

hnhk

そこそこヤル男 さん

貴重な指摘ありがとうございます。
確かにそうですね(^^)
本人にも伝えておきますよ。

こちらこそ、今後ともよろしくお願いします!
by hnhk (2016-02-07 09:09) 

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