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こんな感じ(自称「半農半活動」)で生息しています。
① 可能な限り自給自足(とりあえず家庭菜園と年収100万円程度の生活)
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半農半X とBライフにインスパイアされました。

死なない以上は、子孫と環境に負の遺産を残さないように生きれればと考えています。
単身で気楽に生活、ピンピンコロリでフェードアウト!が理想です。
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気晴らし読書『ひきこもり20年、その先 時間との闘いにもがく老親たち』 [読書]

ひきこもり20年、その先 時間との闘いにもがく老親たち『ひきこもり20年、その先 時間との闘いにもがく老親たち』

著  者:  朝日新聞
発売日:  2015年02月11日
出版社:  朝日新聞社




「100万人いるとの指摘もある「ひきこもり」」
「10代~20代からいつしか中年世代となり、世話をする親にも容赦なく老いが迫る。」

本書内容紹介より

以前の記事で紹介した『若者の住宅問題』によると
①首都圏(東京都、埼玉・千葉・神奈川県)と関西圏(京都・大阪府、兵庫・奈良県)に住む、②20 ~ 39歳、③未婚、④年収200万円未満の個人のうち、
4人に3人は親と同居しているといのこと。

同記事でも、これらの低所得かつ同居の若者にとって、親の加齢による収入減や要介護状態への移行等がもたらす問題について触れましたが、本書で取り上げられているひきこもりの子どもは、さらにその上の年齢層である30~40代
まさに、アラフォーの私と近しい世代で、いわゆるロスジェネ世代
世間的に言えば、働き盛りのこの世代で、ひきこもりが増加しているよう。

私の場合は
①実家が貧乏なので、親に頼って引きこもれる状況にないこと(両親は2K賃貸暮らしで、生保チョイ上の世帯収入)
②高校生の頃は登校拒否気味でしたが、浪人を契機に承認欲求が極小化し、気楽に社会に接する気持ちになれたこと
等により、かろうじて独立はしています。

でも
上記①②の条件がなければ、ひきこもりになっていた可能性は高いと思います。
高2の時は50日ぐらいほとんど外に出なかったりもしまたし、世間との接触を嫌う気質を持っていましたから…

なので、本書の内容は他人事のようには思えません。
本書では
「私が死んだら家にひきこもっている息子は生きていけるでしょうか」。東京都のファイナンシャルプランナー畠中雅子さん(50)は15年ほどこんな相談を受けてきた。訪れるのは年老いた親たちだ。

(子育てに悩む親の)集いは当初(90年代)、10代の中卒や中退の相談が大半だった。そのうち、「ツッパリさん」はほとんどいなくなり、いつの間にか「中年ひきこもりの親の集い」になっていた。

長男がひきこもるとは、想像すらしていなかった。…ところが就活の失敗を機にひきこもった。…長男が卒業した00年が就職氷河期だったことは知っていた。だが、実家に戻った長男のバッグに、返送されてきた履歴書の束を見つけるまでは、今の若者が直面する厳しさを理解できていなかった。

不登校の延長と見られていたひきこもり。しかし就労環境が悪化する中、社会人になってからひきこもる人が増えている、というのが支援者の実感だ。


等の記述が並びます。

ひきこもりの原因を、本人や家族のみに帰する言論もまだまだ多いようですが、私の直感では日本社会の構造的問題として映ります。

例えば、いまひきこもり状態にある人が、戦前や戦中、高度経済成長期、その後の中流幻想が存在した80年代に中年になっていたなら、多分ひきこもりにはなっていないでしょう。
なので、昔話を持ち出して、ひきこもりを批判してもまったく的外れだと言わざるを得ません。

この意味で、ひきこもりの問題は、社会的な解決が求められるのではと思います。
社会と言っても、行政一辺倒でなく、地域や親族といったレベルでの取り組みも必要でしょう。

今の世の中、個々人が抱える問題は
本人かその家族のせいにするか
行政に押し付けるかの極端な二者択一になりがちです。
もう少し、個々人がおせっかいになってもよいのではないでしょうか?

ここで記事を終ると、なんか暗い雰囲気なので、
本書の第5章 脱ひきこもりへ就労訓練/若年者支援機構「しごとや」、成果
では、解決へ向けての糸口が触れられていることをお伝えしておきます!
どう救う 中高年の”ひきこもり”

参考:どう救う 中高年の”ひきこもり”
(NHKニュース おはよう日本 2012年7月11日(水)








参考:ひきこもりは自己責任なのか?(ラジオフォーラム#120)
ゲスト:高橋淳敏さん(ニュースタート事務局関西の代表)
パーソナリティ:景山佳代子(社会学者/大学講師)
ラジオ放送:2015年4月24〜5月1日

関連記事:
気晴らし読書『若者の住宅問題』 
気晴らし読書『保護のてびき』で生保概観をつかむ(^▽^)/ 
【ばたおとだめお】第11回 パート事情から考える労働問題と生き方 


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コメント 4

majyo

とても難しい問題ですね
我が家の場合は30代息子と同居ですが
自立できるだけの頭はあるのですが
社会の理解がないととても難しいです。
かえって引き込まらず外へ出ていく傾向がありかな?
本来のひきこもりの方も、これはまず親族の理解
そして、身近な社会の理解が必要です。
個人がおせっかいは、とても必要だと思いますね。
行政はおざなりです
かえって、hnhk さんのような方が一番良いのです
うちの場合だと、カウンセラーや医者より的確な事を
言えます。しかし資格が無い
本来は経験値が一番ものいう世界なのですが
by majyo (2015-07-19 21:19) 

ちょうそう

  恥ずかしながら、若い頃、林業挫折後などに引きこもったことがあります。今も人とあまり交流していないので精神的には引きこもりといえるでしょう。引きこもりの原因は本人・家族・社会の複合的なものでしょうね。少なくとも自分自身についてはそう感じています。

  NHKの番組でジャーナリストの鳥越俊太郎の親が職場いじめで引きこもりになったと放送されていたので、数や程度の差はあれ、いつの時代もあったような気がします。鴨長明もニートだったらしいですし、夏目漱石の小説にもニートが主人公のものありますし(ニートと引きこもりは厳密には違いますが)。

  解決に向けての方策については、原因が複合的なので、解決も本人・家族・社会のそれぞれの問題に取り組んでいく必要があるのではないかと思います。昔、自分の経験から解決に取り組めればとPSWという資格を取ったのですが、実習で感じたことや仕事内容の闇の部分を先生が正直に話してくれたことなどで、自分には荷が重いと、仕事にすることは断念しました。涙
by ちょうそう (2015-07-19 23:13) 

hnhk

majyo さん

ひきこもりとは異なりますが、『心病める人たち―開かれた精神医療へ (岩波新書)』に、昔は集落で精神障害者を抱えこみ、それが当たり前の日常としてあったというような記述があったと記憶しています。

個人的経験ですが、祖父母が住んでいた集落(原発立地のさらに奥の過疎地)でも、中年の精神障害者が地域に溶け込んで暮らしていたのを覚えています。

核家族化の進展とそれに伴う地域社会の崩壊で、このような抱え込みがなくなってしまったんでしょうね。

町内会活動に没交渉の私が言うのも、おこがましいのですが村落共同体と核家族の中間程度の、出入り自由な地域社会の再興が、生きづらさを抱える人達が生きやすくなる上で必要なことだと思ったりします。
by hnhk (2015-07-20 08:02) 

hnhk

ちょうそう さん

ひきこもり自体は、いつの世にもあったのでしょうが、今の中高年ひきこもりの増加は、質・量ともに、これまでなかったことなのかも知れません。
本当に100万人もそういう方がいるなら、家族も含めて300万人、大阪市や名古屋市レベルの人口がまるまるですから、大変な規模です。

鴨野長明もそうだったのですか。
中学生の頃、国語の授業で習った時、あの庵のでの生活にあこがれました。
人生の最晩年は、瀬戸内海の小島に庵をかまえ、俗世間から離れて晴耕雨読の生活を送りたいとも思います。

PSWの資格は、そのような経緯で取得されたんですね。
門外漢の私から見ても、大変な仕事のように思えます。
私の知り合いが行政で福祉の部署にいますが、毎年、退職する新入職員がいると聞きました。
※ベテラン職員は福祉の部署への異動を嫌い、新人が配属されることが多いそうです。
by hnhk (2015-07-20 08:15) 

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