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2017年的日本と「団塊の世代」の記憶について [考えているコト]

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「団塊の世代」(以下、団塊)とは、おおむね1946〜1950年前後に生まれた世代で人口ボリュームにして1400万人ほど
私は、この世代にとても関心があります。
というのも、改憲という今後の生活に大きな影響を与えるイベントの鍵を握っていると感じるからです。

話は変わって歴史学
かつては、といっても20世紀初頭ぐらいまでですが、政治史が中心でした。
政治偏重を反省して以降は、社会史が隆盛するのですが、政治の支配が強まり社会の隅々までを覆い始めると、再び政治にもスポットが当たります。
私が住む日本でも、政治の支配力の増大を感じざるを得ません。
近年強まっているのは、内心に対する政治の介入です。
第一次安倍内閣で教育基本法が変わり、愛国心教育が始まりました。
今、議論されている共謀罪にしてもそうで、内心の段階から取り締まろうというものです。
その仕上げが自民党改憲草案で、愛国心≒国家への服従がデフォルトになります。

それが良いかどうかの判断は人によって異なるのでしょうが、政治の内心への介入が進んでいることは同意いただけるのではないでしょうか。

この内心介入の総決算と言える改憲を引っ張っているのが日本会議という団体です。
公明党出身者以外のほぼ全ての閣僚がこの団体の影響を受けており、安倍首相と稲田防衛相が特に影響されていると言われています。
この日本会議の幹部が団塊で、学生時代に全共闘や民青と闘争していた人たちです。
この方たちは、若い頃から日本の共産主義化を阻止し明治憲法を復活させるという理想を抱いて活動してきました。
そして、共産主義化の可能性が皆無となった今、明治憲法の復活に注力しているのです。
その反対勢力の中心はというと、これもまた団塊です。

人口ボリューム、社会的地位、経済力を背景にした政治力において、団塊が日本を牽引する最重要ファクターだと感じます。
この団塊の政治行動力を規定しているものは何なのか?

それは、戦争ではないかと漠然と感じていました。
戦争とは、団塊が生まれる前のアジア・太平洋戦争のことです。
戦争自体を団塊は経験していませんが、1951年までは日本は占領下、60年代までは日本各地に米軍基地が今よりもはるかに多く存在し、闇市発祥の商店街には傷痍軍人がいて、戦争の焼跡が大都市から消えたのも東京オリンピックや大阪万博の頃ですから、中高生ぐらいまでは戦争の臭いがプンプンしていたと思われます。

人生における強烈なインパクトが、その後の価値観に影響を与え続ける、例えばバブル景気などもそうでしょう。
バブルが弾けて四半世紀を超えたのに、未だにバブルに多かれ少なかれ影響されている人、多くないですか?

少々長くなりますが、『団塊ひとりぼっち』(文藝春秋 2006年 山口文憲)からの引用
「その当時の日本人にとって、終わったばかりの戦争というものは、限りなく大きな存在である。団塊の親たちも、そこを原点、出発点として、自分たちの結婚を考え、人生を考えていた。そしてこのことは、好むと好まざるとにかかわらず、その子供の自己形成や世界観に、小さくない影を落としていく。子供時代のこの世代にとって、戦争はまことに身近な出来事だった。1970年代の頃に「戦争を知らない子どもたち」というフォークソングがあったが、団塊の世代は、じつは戦争を「知っていた」子どもたちである。当時の大人たちはまことによく戦争の話をした。というよりどんな世間話も思い出話も、みな戦争の話につながっていた。」

負けた戦争と、国家に酷い目に遭わされた、米軍に占領されこれまた酷い目に遭わされた(遭わされている)、こうした記憶の存在が分かれば、敗戦直後の共産党への爆発的な支持、60年安保、全共闘運動、ベトナム反戦、これらと表裏一体の右翼の反感も合点が行きます。

戦争に対するリアルが団塊の特徴であることを踏まえた上で、明治憲法の復活志向とそれへの批判が荒唐無稽な話ではなく、私たちの暮らしに影響しかねない現実を見つめることが、改憲問題を考える上で必須なのかと思ったりします。

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ちょうそう

  現時点では、学生時代が遠い昔で、プチ世捨て人の自分個人に対しては政府が内心に介入してきているとは全く感じませんが、長期的視野で見ると、これから教育を受ける世代などについては影響は大きそうですね。


  広瀬隆氏の言う「クラウゼヴィッツ人」(好戦的で支配欲の強い人間)はどうしても支配階級に登りつめる確率が高いので、「イワンのばか」(クラウゼヴィッツ人に翻弄される民衆)の自分としては、出来るだけ翻弄されないようにしたいと思います。


  私も戦争をリアルには知りませんが、後藤さんや山本さんのような人が犠牲にならないと得られない情報がないと判断できない想像力のない人間にはならないようにしたいと願っています。
by ちょうそう (2017-02-05 14:57) 

hnhk

ちょうそう さん

ちょうそうさんやわたしのようなアラフォー世代は、学校で日の丸・君が代にはお目にかかることも余りなかったかもしれませんが、少し下の世代からはデフォルトです。

特定の歌や旗を拒否することは学校現場では非常に難しく、実質的に内心の自由が侵されていると言えます。

これが、自民党改憲草案では、日の丸・君が代を国旗・国家として明文化されているので、改憲後に拒否することはさらに難しくなります。

少なくとも、国家がああしなさい、こうしなさいと命令するのは最小限にしないと内心の自由は絵に書いたモチ状態だと思います。

想像力は大事だと私も思います。
日本は長らく直接殺し殺されというのがほとんどないので、特に軍事力の行使については、想像力が欠如するとベターな判断ができなくなる恐れがあります。
by hnhk (2017-02-06 16:04) 

hnhk

ちょうそう さん

追伸です。
「内心の自由」の根拠規定は、憲法第十九条「思想及び良心の自由は、これを侵してはならない」です。

この思想・良心の自由は、思想・良心を形成する自由や外部に表明する自由も保障されなければ、実質的な意義はないと思います。

愛国心を持つことを憲法で規定すれば、形成は阻害されますし、また同様に、日の丸・君が代のみ国旗国歌と規定すれば、異なる国旗国歌を支持したり国旗国歌自体を否定する考えを表明することも叶わなくなります。

さらに、いま議論されている共謀罪の場合は、未遂以前の全く何も行われていない段階で取り締まることができます。
つまり、警察が、特定の組織や個人なりを怪しいと判断するだけで犯罪となるのです。

こうなると、思想・良心的の自由を表明することはおろか、弾圧されそうな思想については考えることすら自粛させかねません。

これが、「内心の自由」をめぐる現状だと思います。
by hnhk (2017-02-07 17:13) 

すずき はなこ

なるほど。
日頃、意識しない(すみません)命題だったので、
言われてみれば、思い当たる点が多くありました。
「内心の自由」に関しては、わたしは個人的に宗教的見解(元エホバの証人)が、あるので、
偶像崇拝に当たる国旗掲揚や、国歌斉唱は避けていましたが、
それもまあ、今となっては、ある意味「逆の内心の自由」をはく奪されたようなものでしたから・・・

主義主張、洗脳は、恐ろしい・・・

by すずき はなこ (2017-02-08 14:58) 

hnhk

すずき はなこ さん

他者、他宗教に寛容な宗教ならば併存できるのでしょうが…排他的な宗教や国家主義は、部外者にとっては恐怖の存在です。

思想、良心の自由を認めた現行憲法は、この意味でなかなか良くできていると思います(^^)
by hnhk (2017-02-08 16:17) 

hnhk

すずき はなこ さん

追伸
web上で公言していますが、ばたおさんはエホバ2世です。たまにエホバの証人に関する発言をしていますよ。
by hnhk (2017-02-08 21:54) 

ちょうそう

  集団的自衛権についての憲法解釈でもそうですが、安倍さんが憲法を軽視していることは否めませんね。アメリカから押し付けられた憲法と思っているからでしょうか!?
  このままワイマール憲法とナチスのような関係にならないといいですが。まあワイマール憲法については具体的な内容は良くは知らないんですがね、色々進歩的な内容だったみたいですが。
  世界の人口がピーク(100億人!?)になったと時は日本も日本の周りの環境もヤバいことになっていそうと個人的には思っています。ユースバルジです。
by ちょうそう (2017-02-08 22:15) 

hnhk

ちょうそう さん

現行憲法がアメリカによって「押し付けられた」側面はありますが、問題は内容だと思います。
押し付け云々言っている人たちに限って、押し付けられた米軍基地はOKです。

つまり、自分たちに都合の悪いところだけ押し付けと言って非難しているだけです。

ご指摘の点ですが、自民党改憲草案に含まれている緊急事態条項が、全権委任法に相当します。

世界はユースバルジですが、日本の場合は団塊バルジだと私は思っています。
今回の記事も、この意味で書いてみました。
by hnhk (2017-02-09 11:56) 

すずき はなこ

はい。
JW2世は、存じ上げておりました。
もともとこちらへお邪魔しだしたのも、(数年前になりますか)
JWの友人たちから、
「気にかけてあげて」と言われていたからです。

あはは♬
ミイラ取りが、ミイラになっちゃったんです。
今度は誰が、わたしを気にかけてくれるんでしょうね。
by すずき はなこ (2017-02-09 20:37) 

hnhk

すずき はなこ さん

そうだったのですね!
それでしたら、なおのこと、ばたおさんと話をされると良いかもしれませんね。
by hnhk (2017-02-09 20:46) 

すずき はなこ

よく考えれば、
「気にかけてあげて」も、
大きなお世話だったんですよねえ。
でも、気になって、たびたびこちらを訪れているうちに、すっかり考え方が変わりました。

わたしのほうこそ、
気がつくことができて、感謝しています。

ありがとうございます。
by すずき はなこ (2017-02-10 20:03) 

hnhk

すずき はなこ さん

こちらこそ、いろいろご助言いただきありがたく思います。

すずきさんに何らかの良い影響を与えることができたのでしたら、うれしいです。
by hnhk (2017-02-10 20:46) 

majyo

まさに団塊の世代です
歴史こそ知らないのですが、戦争の話はよく聞きました。
また町では傷痍軍人さんも見ました。
静かに静かに潜航して日本会議は強力な力を貯め込んで
今や、自民党議員がほとんど入っています。
こんな時代が来るとは夢にも思いませんでした。
富国強兵の時代に戻るなんて

危ないと言う事実を知っていただくしかないのです
大政翼賛となりメデイアは政権の後押しですから
by majyo (2017-02-12 20:24) 

hnhk

majyo  さん

団塊の世代の方だったのですね!
今、日本の平和運動の屋台骨を支えているのは、この世代の方々だと感じます。
欧米や東アジア諸国・諸地域の若者のように、日本の若い世代が立ち上がるまでは、まだまだ頑張っていただきたいと思います。
団塊ジュニアの私も、微力を尽くしたいと思います(^^)/
by hnhk (2017-02-12 21:28) 

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