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こんな感じ(自称「半農半活動」)で生息しています。
① 可能な限り自給自足(とりあえず家庭菜園と年収100万円程度の生活)
② ①以外の時間を、社会問題の解決に充てる(取り組む問題は何でもあり)
半農半X とBライフにインスパイアされました。

死なない以上は、子孫と環境に負の遺産を残さないように生きれればと考えています。
単身で気楽に生活、ピンピンコロリでフェードアウト!が理想です。
詳しくは、公式ブログ見てください。よろしくm(._.)m
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気晴らし読書『いのち くらし 生活保護Q&A50+1』『プチ生活保護のススメ 申請書付/改訂版』 [読書]

Q&A
ススメ
『いのち くらし 生活保護Q&A50+1-あきらめる前に この一冊』(以下「Q&A」)
編者:全国生活保護裁判連絡会
   編集代表 竹下義樹
発行:高菅出版
発行日:2004/4/30
単行本:192頁
 

『プチ生活保護のススメ 申請書付/改訂版』(以下「ススメ」)
著者:大田のりこ 河西保夫
監修:大山典宏
発行:株式会社クラブハウス
発行日:2009/5/15
単行本:223頁 

どちらも、いくらぐらいもらえるのか?、ホームレスの場合は?、生命保険は解約しないといけないのか?、自動車の所有は?等々具体例をあげて解説してくれています。

では、両著の違いはというと

「Q&A」は
日本共産党と関係が深いと思われる団体が発行。
それゆえに、福祉事務所側の法解釈・運用だけでなく、本来はこうあるべきとの意見が並列記載されています。
また、支援団体としては「生活と健康を守る会」+@しか紹介されておらず
「ススメ」が「生活と健康を守る会」を除く団体を紹介しているのと対照的

一方で「ススメ」は
ケースワーカーも経験した行政マンかつ業務外で生活保護相談もしている大山典宏氏が監修。
こちらは、ある意味無難に生活保護の申請をするためのマニュアル

詳しさは「Q&A」>「ススメ」 

親しみやすさは、イラスト・図解を用いている「ススメ」の方に軍配。
「Q&A」は大学のテキスト風なので、活字が苦手な人にはとっつきにくいかも?

「Q&A」には巻末に索引が付記。「ススメ」には索引なし。
etc.

あと補足すると、両著とも最新の法改正前に発行されているので
「Q&A」には既に廃止されている「老人加算」、「廃止」「復活」前の「母子加算」が記載されている一方、
「ススメ」には復活した「母子加算」が記載されていなかったりするので注意が必要

では、以下個人的に覚えておいた方が良いかと思うところを紹介

①生活保護は、国で定める最低生活費(生活扶助+住宅扶助等)を下回る場合の不足分を補う制度。働きながら不足分を受給するというのもあり。
例えば月に8万円稼ぐなら、最低生活費-8万円が支給されるのではなく
最低生活費-(8万円-基礎控除(約2万円))=最低生活費-6万円が支給される。
つまり、8万円稼いだうちの6万円分は支給額減となるが、残り2万円は最低生活費に上乗せOK。なので働いても意味がないわけではない。
稼ぐ効率としては悪そうだが、生活保護に頼りっぱなしにならず、少し収入も増えるなら働く意味は十分あるのではないか。

医療扶助もあるので、自己負担なしで保険内の医療を受けられる。社会保険に加入している場合の自己負担分にも適用される。
「ススメ」の例では、25歳の単身者では生活扶助+住宅扶助=14万円弱が支給され、別途医療扶助も受けられる。
 参考:70代の高齢夫婦の支給額は16万円強(※二人分です。念のため)で、別途医療扶助と介護扶助

③生活保護はできる限りの手を尽くしても生活が成り立たないときに適用される。これを「補足性の原理」というらしい。
チェックポイントは「稼働能力」「資産活用」「他法活用」「扶養義務」。
例えば、18歳~64歳までは稼動年齢とされているので「働いて自分で稼ぐ」ことが求められがち。また、預貯金は保護開始時点では最低生活費の半分までが認められる。ちなみに持ち家もOK(ただし換金価値が高ければ売却を求められることも。またローン付きは不可)
資産もなく扶養もされず、かつ頑張っても働けない状態にならないと保護を受けるのは難しそうですね。
あと、扶養義務の求められる範囲は「親兄弟子供」「配偶者」などの「絶対的扶養義務者」
なかでも「生活保持義務者」(配偶者・未成年の子に対する扶養の義務)には強く求められるようです。

最低生活費に対する印象としては②で見たように単身世帯や高齢者夫婦などは結構シビアな水準。ただ医療費が多額になりがちな高齢者にとって医療扶助で実質タダになるのは大きいと思う。また、母子家庭で支給額29万円という報道もありましたが、場合によってはなかなか手厚い支給もありえます(あくまで私の主観)。
なので、生活保護の水準は一概ではないということ。

最後に
「ススメ」では、生活保護費(2.5兆円)は政府系予算323兆円(2007年の一般会計・地方歳出・特別会計の重複分を除く合計)の0.8%にすぎないとし、「今の五倍の予算と人員を用意すべき」とします。
ただ、今後の日本経済が相当「順調」に推移したとしても年金給付水準が大幅ダウン、消費税も10%どころでなく上がる気配が濃厚で、国債・地方債合わせて千兆円を突破する状況で、どのように理解を得られるか。
生活保護受給者は、「ススメ」が出版された2009年1月時点で162万人。それから5年後の2014年3月時点で217万人。

アメリカ型の弱肉強食社会を後追いする日本で、現行水準での生活保護制度ですら維持できるかどうかは、かなり厳しい状況のように思えます。
前回の記事で触れた「統合型モデル」に基づく実践が、ますます重要になってくるのでしょうね。

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いっぷく

で、生命保険は解約しないとダメなんでしょうか
昔保険会社にいたので、自己契約やバーター契約などが
何本かあるんですよね
by いっぷく (2014-07-01 02:59) 

hnhk

いっぷく さん

生命保険ですが、一律に解約しないといけないわけではないようです。
紹介した本は図書館に返却してしまい手元にないのですが、下記のサイトと概ね同じ内容が記載されていました。
ご参考まで。
http://www.oitashiminlaw.com/seikatu.pdf
http://www.shihohyo.or.jp/shigoto/sonota/seikatsuhogo02.html

by hnhk (2014-07-01 07:58) 

hnhk

いっぷく さん

追伸です。
ある程度確実なことをお知りになりたい場合は、今回取り上げた両書で紹介されている支援団体に問い合わせても良いかと思います。

ちなみに、「生活と健康を守る会」は共産党に近しいと思われる団体です。
ただ、同会会員で、生活相談をよく利用している両親(無党派)を見ている分には、共産党への支援を強要することはないようです。
by hnhk (2014-07-01 08:19) 

yu-papa

nice!有り難うございます^^
by yu-papa (2014-07-04 21:03) 

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