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こんな感じ(自称「半農半活動」)で生息しています。
① 可能な限り自給自足(とりあえず家庭菜園と年収100万円程度の生活)
② ①以外の時間を、社会問題の解決に充てる(取り組む問題は何でもあり)
半農半X とBライフにインスパイアされました。

死なない以上は、子孫と環境に負の遺産を残さないように生きれればと考えています。
単身で気楽に生活、ピンピンコロリでフェードアウト!が理想です。
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気晴らし読書『生活保護VSワーキングプア』『生活保護VS子供の貧困』 [読書]

生活保護VSワーキングプア『生活保護VSワーキングプア』
著  者:大山 典宏  
発  行:PHP研究所
発行日: 2008/1/29
単行本:251頁








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『生活保護VS子供の貧困』
著  者:大山 典宏  
発  行:PHP研究所
発行日: 2013/12/2
単行本:251頁







年収100万円程度の暮らしを始めてはや6年目。
今の生活水準は少し贅沢だと感じてはいますが、
生活保護と比較してどうなのかσ(゚・゚*)?

『生活と健康を守る新聞』誌上で生活保護の記事をよく目にするのですが、いまひとつ生活保護制度の全体像が分からない。


というわけで、一度生活保護について勉強しようと思い手に取ったのが上記の2冊

著者は、「行政でのサポートと民間でのボランティア活動に取り組み、双方の立場で貧困問題に取り組む」方とのこと。
ともすれば相反する立場の両方に身を置いていること、「ワーキングプア」「子どもの貧困」を主題としていることから、とても興味をそそられ読んだ次第です。

『生活保護VSワーキングプア』についてのメモ
生活保護申請を抑制するための水際作戦で、もっとも被害を受けたのは若年層であり、なかでも子どもであること。
子どもは声を出せないがゆえに、被害はより深刻となる。

「生活保護=悪」のイメージの作られ方
以下のようなマスコミの取り上げ方が助長している側面
「水際作戦」の被害者として登場するのは高齢者や障害者
逆に「受給者バッシング」の場合は、若い母子家庭の母親や求職中の若者
などに偏向し、生活保護に対する肯定感を増すような報道がなされていない。

生活保護に対するイメージやケースワーカーの意識を変えるために、生活保護が目指すべき目標として「より多くの利用者に、より高い質の自立を提供すること」を提案。その目標に向けた支援の具体例は、著者自身が関わる埼玉県の現場から紹介

さらに、本書では、バッシングを受けがちな二十代から四十代初めの受給者の声を届けるために、50ページ近くを割いてインタビューを掲載しています。

高齢者や障害者の場合は、詳細を語らずとも生活に困窮してるのが比較的理解されやすい。
一方で、若年層の困窮は、断片を見聞きしただけでは伝わりにくい。
そうした思いが、このインタビューに込められているようです。

私自身は、生活保護に関する運動や支援に参加したことはありません。
しかし、短期間ですが地方公務員の経験もあり、運動自体もあれこれ参加した経験から、どちらの立場もなかなかしんどいことだけは分かります。
なので、行政・民間からの支援の両方に同時に取り組む著者の、志を維持する強靭さと抜群のバランス感覚には、驚嘆しきりです。

『生活保護VS子どもの貧困』についてのメモ
生活保護をめぐる二つの立場、適正化モデルと人権モデルに分類し整理(貧困の原因を、前者は「個人」に後者は「社会」に求めます。)
さらに、二つのモデルで揺れ動いてきた近年の経緯を図解も交えて解説
著者は、「統合モデル」に立つ。二つの立場を調整するために汗をかく。一番つらい立場の人をまず念頭に置きながら、納税者・現場職員にも思いを馳せる。

怠けている等などで生活保護を廃止することは社会の不利益である。このような方を雇うような職場はない。保護を廃止した場合、死・罪を犯して刑務所・ホームレス・精神状況が悪化して精神病院に入院となる。保護廃止の「その後」をしっかり考えねばならない。

社会保障は「コスト」ではなく「未来への投資」。子どもの貧困を放置することが大きな損失になることを数値で説明。子どもの貧困対策については自民党から共産党まで合意できたことから、貧困問題全般の解決に向けて取り組むことができるのでは。「適正化」・「人権」両モデルの対立から、「統合モデル」を軸にした取り組みへ。子どもへの「学習支援」等の具体例も紹介。

生活困窮者支援のための重要三つの要素、「財政」「評価」「体制」。うちポイントになるのは「評価」で、事業評価の手法として、英米では一般的となっている
SROI(社会的投資収益率)=貨幣価値に換算された社会的価値÷投入された費用
を提案 ※このSROIは、『生活保護VSワーキングプア』の③でも言及されていた生活保護に対する「評価」方法をさらに洗練させたもののよう。

最後に、著者は、生活困窮者の支援者の「使命」として「貧困に苦しむ人たちの可能性を信じ、その人がもっとも輝くことができる場所を見つける手伝いをしていくこと」をあげます。

著者のような立場の方なら、多少の意見が違っても、歩み寄ることが可能でしょう。
適正化モデル、人権モデルでは見えにくいところも見通し、かつ「使命」を忘れない。
なかなかできることではないですね。


生活保護を受給するしないに関わらず、少なくとも生活保護に対して意見表明しようとする方には、是非読んでもらいたい一冊です。

なお、二冊の著作は、生活保護制度に対するレポート・論評であり、利用マニュアル本ではないのですが、『生活保護VSワーキングプア』の第三章で申請・受給の仕組みに言及しています。
それによると、どうやら年収100万円生活は、
生活保護を下回るようですヽ(*^^*)ノ

具体的な検証は、別の機会に発表する予定です。

 


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