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こんな感じ(自称「半農半活動」)で生息しています。
① 可能な限り自給自足(とりあえず家庭菜園と年収100万円程度の生活)
② ①以外の時間を、社会問題の解決に充てる(取り組む問題は何でもあり)
半農半X とBライフにインスパイアされました。

死なない以上は、子孫と環境に負の遺産を残さないように生きれればと考えています。
単身で気楽に生活、ピンピンコロリでフェードアウト!が理想です。
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日本の民俗学者-人と学問 [読書]

日本の民俗学者-人と学問『日本の民俗学者-人と学問』


編 者:神奈川大学評論編集専門委員会
編著者:福田アジオ
発 行:御茶の水書房
発行日:2002/5/10
単行本: 73頁

 

 

 

『「おたく」の精神史 一九八〇年代論』(大塚英志 講談社 2004年)で言及されていた『ミロク信仰の研究』(宮田登 未来社 1975年)に興味を持ったのですが、残念ながら近隣の図書館にありませんでした。大学図書館ならあるんだろうけど…
それに、そもそも民俗学自体まったく分かっていなし、まずは参考書からということで見つけたのが本書。

市民大学での講義をもとに民俗学の大家たちの「生き方と主張・考え方」が分かりやすく説明されているので、わたしのようなド素人には、この手の本はありがたいです( ゚ー゚)ウン♪

本書では、6人の人物が紹介されていますが、印象に残った方をピックアップしますと、まずはなんといっても柳田国男
はるか昔、靖国神社のことを調べていた時の参考文献で見かけて以来です。

柳田国男は、東京帝大を卒業してから、官僚約20年、新聞社勤務10年を経て、50代半ばから民俗学研究に専念したとのこと。
柳田国男の研究対象は、「山人」→「常民」→「日本人」と移っていきますが、底流にあるのは、学問は世のために役立たねばならないという思いだったようです。

アラフォーにして隠遁生活に入りつつあるわたしから見ると、そのエネルギーには脱帽です。

次は、1895年生まれの瀬川清子
明治生まれの彼女は、15歳で小学校準訓導(翌年には訓導(現在の教諭))となり、22歳で結婚、その後上京して東洋大学専門部に入学
卒業後は教鞭をとりながら、民俗学の研究を続け、『海女記』等、数々の著作を残します。
ちなみに姑と同居しつつ共働きしていたとのことで、このような生き方を明治から昭和にかけて成し遂げたこと自体が驚きです。

次は、『イモと日本人―民俗文化論の課題―』で著名な坪井洋文
『イモと日本人』では、権力・政治としての米に、「芋」等が敗北したとされています。
これは、「国民を不幸な方向にもっていく<日本的なもの>を暴くことの緊要」という初期柳田の民俗多元論の再評価を行うものであったようです。

わたしとしては水田の価値は認めるものの、自給自足の方向性として出来るだけ、化石燃料や水資源その他労力をかけない方法に惹かれ、結果的に畑作(芋・かぼちゃ)を志向しています。
 人生の「敗者」のわたしが、米に敗北した芋や、敗戦前後に盛んにつくられたかぼちゃにたどり着くのも何かの縁ですかね?

 「他律的に幸せが与えられるメシア待望論、世直り意識から、自律的に変革を求める日本人の世直し観の可能性を民俗や歴史事象に求めた」宮田登もそうですが、本書で紹介された人物は、みな学問を世のため人のためにいかに役立てるかを真剣に考えていたようです。

昨今は、金を稼げない研究は「仕分け」の危機にさらされていますが、本書で取り上げられたような研究は、切り捨てて欲しくないですね。
 いつかの京大学園祭のテーマで「仕分けできないムダがある」というのがありましたが、少々の「ムダ」は社会の潤滑油のような気が…(イトカワから帰還したはやぶさとかは好例かな?)

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コメント 2

ばたお

民俗学って、何だかよく知りませんでしたが、面白そうですね。

あと、個人的に安易な「仕分け」には反対ですが、仕分けられないためにお金を稼ぐ方法論も模索すべきかと思います。例えば、誰でも分かって面白い「民俗学本」を出版するとか。

民俗学の意義を認めるからこそ、民俗学をあえて「下世話で世俗的なもの」かつ「お金を稼げるもの」にするということも、1つの側面としては必要なことかも知れません。残念ながら、今はそういう時代です……。

by ばたお (2012-06-18 19:21) 

hnhk

ばたお さん

いつかは、島かどこかに移住して、自給自足しながら、その土地の民俗を調べられたらと夢想しています。
by hnhk (2012-06-19 06:04) 

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